究極魔法の先に…

Ⅰ

菜緒「……そろそろ着くわね。マリン、ヴァル○ァーレに着陸させなさい。」

菜緒は健の方を向いたまま、凍ったままのマリンに指示を出す。が、当然マリンからの返事が返って来るわけがない。

菜緒「…マリン？いい加減、着陸しないと……あら、そういえばまだ氷漬けだったわね。忘れてたわ。」

うふ、と妖艶な笑みを浮かべながら氷漬けのマリンの前で手を振ると、みるみるうちに氷が溶けて無くなっていく。

その姿を見て、"あぁ、やっぱり元の世界じゃないんだな…"と実感した健だった。

しばらくしてマリンが元気に喋り出した。

マリン「うはwwwやっと出れたwwwてか忘れんなwwwおかげで頭が冷えましたwwwや か ま し い わ 」

菜緒「早く着陸させなさい。ノア様がお待ちよ。」

マリンを華麗にスルーし、着陸する地を見つめている。

俺もつられて下を見てみると、そこには大きな紫色の屋根の屋敷があり、周りには森が広がっていた。

健「……すげぇ……。」

俺がただただ関心していると、マリンがヴァル○ァーレの顔の方へ近寄り声をかけた。

マリン「ヴァル、あたい無視されちまったおwwwやべぇwww泣けるwwwとりま下ろしてくれやwww」

その言葉にヴァル○ァーレは急降下で下に向かう。