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カッチカッチ…とウィンカーの音が響く。 「…私も… 誰かのヒーローになりたいなぁ…と…」 驚いた顔をした龍之介が、思わず煙草を落としそうになり慌てた表情になった。 「危ないよぉっ。」 「お前が変な事言うからだろ。」 「…変なことじゃないもん。」 口を尖らせる紗奈に、龍之介はちょっとバツが悪そうに、 「…わりぃわりぃ。驚いただけだ。」 嬉しそうに、ハンドルを持ち直した。 本当の第一希望は… 全然違うのだけど… 先生は… 笑うだろうか?
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