1275人が本棚に入れています
本棚に追加
/396ページ
教室の中だけが安全で、
一歩教室から出ると、噂される。
と、いった不思議な状況になった。
イチカが外行きの声で「おはよ。紗奈。」と微笑んで来る。
写真を貼られた直後は、教室でもヒソヒソ声が充満していたが、今ではいつも通りになっていた。
だだ…一部を除いて。
ギャル系グループとそれと仲のよい、ギャル男グループ。
最初のヤジも激しかったし、あそこだけ空気が違っていた。
きっと、先生の事…
そのまま、期末テストが近づいた紗奈は、勉強が忙しくなり、なにより、ルイとのケジメがつくまで、龍之介と会ってはダメかな…と、いう思いが強くなった。
龍之介に会いたい気持ちを必死に抑え、学校とアパートとバイトの往復に専念した。
あと少し…
あと少し、我慢したら…
最初のコメントを投稿しよう!