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「あ、あの」 ふと声をかけてしまった。 デパートの人通りの多い道で、すれ違った銀髪が特徴的な少女に。 「はい……?」 振り返ったその瞳は普通の人とは違うようで、その瞳にオレはまた懐かしさを覚えてしまった。 「なんですか?」 「あ……えっとその……今日も暑いですね」 そんなことを言いたかったワケじゃない。 このクソ暑いのに冷や汗が身体中から吹き出る。 「はぁ……暑いですよね……それで?」 「あっ、いやその……すいませんでした」 「いえ」 口元で少し笑う彼女に背を向けてオレは早歩きで離れていった。 -いったい何をやってるんだーオレは!?- .
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