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-「うっし、教室いくか」
規定の駐輪場に自転車を停めて、下駄箱へと向かう。
そこから教室までの間に知った顔をちらほらと見た。
……まぁ学校だしな。
「それにしても朝いなかったな、あの娘……奏ちゃん……だっけ?」
日向が口を開いた時にはもう教室の前で、オレはドアを開けながら振り返らず答える。
「オレも少し気になったけど、よく考えたら転校初日ってちょっと早く学校に行って、職員室で担任と会ってから一緒に教室に来るんじゃないか?」
「そうなのか?」
席に座りながらもだべる。
ちなみに席は前後の関係で、日向が窓側の一番後ろでオレはその前だ。
「わかんないけどな。会ったら一緒に来ようと思ったんだが……」
「おや?結弦君、妙に積極的だね?確かに奏ちゃんかわいかったしなぁ~……でぇ!!」
「アホか!!そんなんじゃねえよ!!」
振り返りざまに裏拳を喰らうせてやった。
へっ、お前が悪いんだ。
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