school days!!

15/20
前へ
/72ページ
次へ
そうして、どんどんと席が埋まっていく。 マスターが気をきかせて、四人掛けのテーブルを一つこっちに運んでくれた。 「おや、たくさん人がいるんですね」 「えっと……竹山……だっけか?」 「ええ、竹山です。しかし僕のことはクライストと及びください」 竹山が入ってきた時にはみんな談笑していて、すぐに気がついたのはオレと高松くらいだった。 「出ましたねメガネ被り……今この場で私の筋肉の力を披露しましょうか?」 高松が竹山につっかかる。いったいこいつら、なんの話をしているんだ? 「僕は肉体派メガネではないんで……何ならまた円周率でも唱えてあげましょうか?」 「ぐっ……」 そう言われた高松が明らかに怯んだのをオレは見逃さなかった。 なんだ?勉強のことなのか筋肉のことなのかさっぱりわからない。 「なぁ高松、竹山となんの話をしてるんだ?」 「メガネ被りの宿命です。非メガネの音無さんには理解できないでしょう」 そうですか。 どうやら蚊帳の外らしい。 ていうかそんなメガネの美学などわかりたくもないな。 オレはいじける野田を見て気を紛らわすことにした。 .
/72ページ

最初のコメントを投稿しよう!

573人が本棚に入れています
本棚に追加