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『生徒会役員接近!!総数4』
『AとCをそっちに回して!!』
『反対からくるわ』
『しまった……!!がら空きだわ!!音無君、来るわよ』
一瞬にして状況が変わるような切羽詰まった中、遂に食堂への接近を許した。
しかも、よりにもよってオレのところかよ……!!
「おう!!任せろ!!」
ここは一つ気合いを入れるしかないだろう!!もうなるようになれだ!!
オレは扉に鍵をかけて、開かないように内側から押す。
するとすぐに外から扉を開けようとしたが開かずに扉にぶつかった衝撃が全身に伝わってくる。
「来た……!!」
外のやつはどんどんと扉を叩いて、開けるように叫んでいる。
少しすると、諦めたのか静かになった。しかし
『正面に移動中』
立華さんの声がオレ達をぎょっとさせた。
正面の扉だけは、外から南京錠で施錠するタイプだから最初から力ずくで開かないようにするしかなかった。
腕力がある松下五段とTKがいるとはいえ、大勢で来られる事を考えるとやはり不安でならない。
「くそっ!!」
オレは加勢をしようと持ち場を離れ、正面扉に向かうことにした。
しかし3メートルほどいった所で、さっきまで締まっていたはずの鍵が開けられるかちゃっという音が耳に入った。
「しまった!!」
はっと思い振り返ると、外からドアノブを回されて扉が開こうとしていた。
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