見知らぬ彼女

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♯♯♯ …………ピ……ピ……。 相も変わらず奇妙な夢からの生還を果たしたと思えば、今度は時限爆弾の登場か? ……ピピ……ピピ……。 徐々に機能を取り戻していく脳みそは、その音源が時限爆弾以上にたちの悪い物であると感じはじめる。まさかーー そこで意識は覚醒し、ベッドから飛び起きた。 辺りを見回し音の発信源ーー目覚まし時計を探す。 「あった!」 アラームを止めて、恐る恐る時間を確認。 …………。 時計の針は無情にも絶望的な数字をさしていた。このままでは遅刻は確実だ。 自慢じゃないが俺は遅刻回数なら誰にも負けない自信がある。 先日も先生に直々に呼び出され、このままのペースでいくと留年は確定だとの最終宣告を受けたばかり。 「目覚まし時計が悪いんです!」と言ったら放課後の呼び出しまでくらったのは理不尽じゃないだろうか。 この目覚まし時計は、どうやら俺の進級を木っ端微塵に吹き飛ばしたいらしい。
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