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ぼくは見つけてしまった。
いつものように本棚から本を取り出して読んでいたら。
そこに入り口があったってことを。
―――――――
それは夏の日のお昼を過ぎた頃だった。
いつものようにお母さんが、食べきれない程の量の食事を出してくれて、それをなんとか食べきった後、ひと休みしようと本棚から本を取り出して読んでいた。
といっても、その本棚にはお父さんが好きな長編小説だとか、お母さんのガーデニング雑誌だとか、分厚くて字が細かいいかにも難しそうな本ばっかり並んでいる。
なかにはぼくが読めそうなものもあるから、いつもそれを選んで読んでいる。
今日も同じように、読めそうな本を探していた。まぁ大抵の読めそうな本は全部読んだのだけれど。
その時、本棚の横にかかっていたカレンダーが落ち、画ビョウが壁の隙間に入っていってしまった。
ぼくはそれを拾おうと、隙間にてのひらを縦にして画ビョウを探した。
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