魔法の書物

11/17
前へ
/49ページ
次へ
「とりあえず、真司、お前はこの本の所有者になったときから、あたしの力を借りて魔法が使えるようになりました、ってことだ」 少女は簡単にまとめてしまった。 僕はしばらく黙って聞いているだけだったが、話が一旦終わったようなので、質問をしてみる。 「君は悪魔なのか?」 変な質問だと、自分でも思う。 「あぁそうだよ。悪魔のデュオだ」 「本に封印されてるのは何故?」 これは本の説明文を読んだときから、疑問に思っていたことだ。 「封印ねぇ、正確に言うとちょっと違うんだよね」 と少女は言った。 「違うっていうのはどうゆうこと?」 「あたしは、この本に閉じ込められているわけじゃないんだ。正確に言うとこの本はあたしなの」 意味がわからなかった。 「あたしはね、この世界とは別の世界から来てるの。悪魔ってのを信じるんだから、それは理解できるでしょ?」
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加