魔法の書物

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「デュオ、この火の玉の消すにはどうすればいいの?」 「呼び捨てか!?消すにはただ消えろって念じればいいんだよ。消す方が簡単だよ、元々なかったものなんだから」 呼び捨てはまずかったか と思いながらも、僕は消えろと念じた。 そしたら火の玉は簡単に消えていってしまった。 「ありがとう」 と僕はデュオにお礼をいった。 僕が知りたかったことはもう聞くことができた。 しかし、一段落したところで疑問ができる。 少女がこれからどうするのか という点だ。 「あのさ、観光って言ってたけど、具体的には何をするの?」 とデュオに尋ねる。 「具体的にかぁ、特にどこに行きたいとか、何がしたいとかはないんだよね。ただ人間の世界に興味があっただけだから…」 どうやらこの子は、行き当たりばったりなところがあるようだ。 「とりあえずは、お前に付いて回ることにするかな」 と二回目のニコニコした顔で言っていた。
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