魔法の書物

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いきなりなんなんだ!? 本の発光は終わったが、その卵の形をしたものは、まだ光輝いていた。 僕は警戒しながらも、その卵のようなものに近づく。 なんでいきなりこんなものが? 僕は何かしたのか? 卵のようなものは、何も変化はなく、そのまま発光を続けている。 僕が今したことといえば、本の説明を読んで…… そういえば、呼びかけに応えってあったな。 僕はそこで先程の説明に書いてあった一文を思いだす。 この本の魔の名前は確か… 「デュオ?」 と、僕は自信のなさそうな小さな声で、目の前にある卵のような球体に呼びかけた。 その瞬間、その卵のような球体は、急に輝きを増し、殻のように周りが弾け飛んだ。 その殻は輝きながら小さくなり、そして消えた。 あとに残ったのは、その卵の中から現れた、小さな小さな人の形をしたもの。 その人は卵のあった空中で、体育座りのような格好で浮かんでいた。 髪の毛の色は黒く、長さは肩より少し下。 背中からはその体には似合わない、少し大きめな翼が生えていた。
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