気が付いた時既に遅し

3/8
前へ
/71ページ
次へ
すぐに携帯は見つかり、母の携帯へ電話。 プルルルル、プルルル、ガチャ 早。 ツーコールで出たよ。 「もしも~し♪」 相変わらず呑気な声が聞こえてくる。 「おい母さん!!今日何飲ませたんだ!!」 「んーお母さんの夢が叶う薬?」 疑問系で返すな。 「俺の息子がとれるのがあんたの夢か!?」 だとしたらとんでもない親ですね。 俺だったら速攻警察に通報だな。 「あら、とれちゃったの?」 意外、みたいな声でいわれてもな… 「とれちまったよ!!」 「早いわねーこの調子なら明後日には女の子になってるわね♪」 「……………は?」 ……なんですと? 今女の子と言ったか? 「だからぁ、明後日には女の子になってるから♪」 ………さて、耳鼻科に。 「ってふざけんなぁぁぁぁぁ!?」 じゃあなんだ。 そのうち胸とか出てくんのか!? 冗談だろ!! 「ずっと前から娘を持つのが夢だったのよ。ほら、うちの家系って男しかいないじゃない?」 人の叫びを完全スルーして話だけをかってに進める母。 確かにそうだけどさ。 うちは男二人兄弟。 従兄弟も三人いるが、みんな男。 これだけいるとそりゃ娘も欲しくなるだろうけど。
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

287人が本棚に入れています
本棚に追加