気が付いた時既に遅し

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「だからってかってに息子を娘に変えて良いわけないでしょうが!!」 「でも薬は投与しちゃったしねぇ…」 ごもっとも。 「解毒剤でも何でも作れよ!」 お前薬剤師なんだから。 「………秋ちゃんは嫌なの?」 やめろ。 泣きそうな声で聞くな。 「そりゃ嫌だわ」 正直に嫌だ。 自分から女になりたい奴はただの変態だろ。 「…………うん。わかった…グスッ」 「だぁーわかった!いいよ!女になるよ!なるから泣くな!」 泣きたいのはこっちだっつの。 あぁ…心が折れそうだよ… 「…ホント?」 「本当、だから泣くな」 つくづく母には甘いと思ったよ。 てかこの人には勝てん。 「やったぁ!むっすめーむっすめー♪」 はぁぁ… 俺何やってんだろ。 「…とりあえず電話切るから」 「うん♪じゃあねー」 電話切るまで、むっすめーむっすめー♪とか訳わからん歌を歌ってた問題児。 その日は一段と仕事してたそうです。 「これからどうすっかな…」 男でいれる時間は今日含め二日間。 しかも明後日は普通に学校だ。 学校行く日に女になるってどういうことだよ… …とりあえず放置してきた我が息子を処理しよう。 うんそうしよう。 話はそれからだ。
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