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届かないキスならば、実らないラブストーリーならば、せめて夢の中、抱きしめさせておくれ。
愛しい君、モンスターの俺。
まるで、近づいては、離れていく月と太陽のよう。
「今日は、なんだよ?」
「今日は…、貴方の生き血が欲しい。」
「やっぱり…。」
もう、諦めている君。
そっと、近づけば、怯える君。
髪を退かし、真っ白い首筋に目が離せなかった。
「好き、だった…」
「っ、え?」
首筋に、唇を当てキスをすると
小さな部屋には、
俺の記憶を無くした君が
一人だけ残っていた。
fin..
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