モブ、ミーツ、ガール

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「悩ましい溜め息をつくな、悠麻。分かっている、俺だってお前の事を考えなかったわけではない。ちゃんと――」 ん? エロ本以外に何かコイツは―― 「屋上の給水塔裏に隠しておいた!これならば見つからずに、ふごァッ?!」 サムズアップして歯をキラリとさせてカッコつけた瞬間、俺は顔面にストレートをかましていた。 条件反射って怖いね。つうか、期待した俺がバカだった。 陸紀はあくまで陸紀で、彼はエロを求めるどうしようもない奴だったのに。 「……要らないとは言わせないぞ、悠麻よ。お前も男だ、三大欲求の一つに抗うことはできまい!」 「睡眠欲には確かに抗えないな。」 「悠麻さん、隠したの結構レアだから視てくれると嬉しーなぁ。……つうことなので、どうにかして回収してくださいお願いします。」 土下座する陸紀。床にべったり顔をこすり付けるようにしているため若干気持ち悪い。 それに、彼の懇願する様は非常に珍しい。 と、むっつりの行動で、俺の脳裏に嫌なものがよぎった。
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