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……あった。1年3組。
俺は1年3組に向かおうと、振り返った。
ドンッ
倒れはしなかったものの、鼻に結構なダメージがあった。
「……秋華か。」
ぶつかった相手が俺の名前を呟く。
ぶつかった相手の顔を見る。
「…なんだ、仁か。よう。」
ぶつかった相手は中学からの親友、神原 仁(カンバラ ジン)
だった。
「……よう。」
仁が短く返事をする。
コイツは無口だ。
そして背が高い。
そしてなによりイケメンである。
中学の時はバスケ部のエースだったので、余計モテていた。
ちなみに、唯先輩に言ったのはコイツである。
なんの接点も無かった二人が親友にまでなったのは、俺が中2の時、興味半分で話しかけたのが始まりだった。
同じクラスになったのに、4月の自己紹介でしか話した所を見たことがない仁を見て、なぜか話しかけようと思った。
最初はシカトされたし、嫌な顔をされたことも多々あったが、段々と口を聞いてくれるようになった。
だが、俺が聞いた中で、仁が口にした最も長い一文は、
『チョコレートアイスクリーム入りストロベリーパフェください。』
である。
中3の頃から記録は更新されていない。
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