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ん……?
「出てこい」
「……何時から気がついていたのかしら?」
「さぁな、気がついたら分かってた」
何処からか……いや、確かに上空から聞こえてくる声に躊躇せずに少年は話す。
「いい加減出てきてくれ」
「そうね」
この会話に痺れを切らした少年はそう言うと、その声は素直に従った。
それから少年の立つ場所が影に覆われた。
「初めまして」
そこには空に浮かぶ女性。
それから女性は少年の位置まで降りてくる。
「……おや、これはとても麗しい女性で」
「あらお世辞でも嬉しい事を言ってくれるじゃない」
「あぁ、バレてしまいましたか」
その女性を見た少年は一瞬にして態度が豹変する。
「でも、貴方のその態度は嫌いじゃないわ」
その女性も少年の豹変を気にしたりはしない。
「…勿体なき御言葉、大変光栄です」
その少年の豹変は相手が女性ではなく、自らより力有るものに対する態度だ。
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