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俺は今、目を疑うというよりは己の運命を呪う状況にいた。
「おいおい…なんだよコレ…俺は二次元の主人公か何かか?」
目の前に立ちはだかる、これがローマ宮殿だと言われても納得してしまうほど大きな門。
これが何かって?
――そんなの、俺が聞きたいです。
「ああ、もしかしてコレ夢か?」
そう言って頬をつねってみる。
が。
「……うん、痛いな」
無情にも頬は微かな痛みを訴えただけだった。
嫌な予感しかしないままゆっくりと視線を動かせば。
『私立讃伽学園』
―――今一番見たくなかった文字が、門の柱に堂々と書かれていた。
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