序章

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駅まで走るとドアの閉まりかけた電車に滑り込む。 「間に合った。」 額から流れる汗をTシャツの袖で拭うと早紀にメールを打つ。 『本当にごめん!  もうつくから!!』 日曜日なので電車はすきすきだ。 俺は1番端の席に腰掛けた。 冷房が効いていて汗が一気にひいていく。 電車が駅を出るとじっと窓の外を見つめた。 ころころと景色が変わっていく。 途中、建設中の遊園地が目に入った。 ほとんど完成している遊園地。 看板には8月10日オープンの文字があった。 「もうすぐやん。」 こんな田舎に遊園地なんて人が入るのか? でも早紀はきっと喜ぶんだろうな。 俺はそう思って携帯で写真を撮った。
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