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14時30分までまだ時間があるので俺は早紀をつれてスターバックスに入った。
コーヒーが飲めない癖にスターバックスが大好きな早紀がスターバックスに行きたいと言い出したのでついて行ったのだ。
コーヒーを頼んだ俺に対して、早紀は抹茶プラペチーノ。
早紀が抹茶プラペチーノを頼むことなんて簡単に予想できる。
なぜなら早紀は抹茶プラペチーノしか飲まないから。
「早紀またそれ?」
早紀はストーローを加えたまま頷く。
「コーヒーのむ?」
「いや。いらない。」
100%「いらない」と言われるのを知っておきながら毎回聞く質問。
コーヒーも飲めないのか、とからかう為だけに聞く。
本当は苦手なコーヒーを毎回頼んじゃうバカみたいな理由。
「お前コーヒー飲めないのありえへん。何歳やねん。」
「苦いもん。いらない。」
早紀は明らか嫌そうな顔をしている。
俺はそんな早紀を見て、思わず笑ってしまった。
人に大きな声で幸せと言えるほどの気持ちではないが、この気持ちに名前があるなら幸せが1番合うと思う。
早紀と一緒にいる時間が増えれば増えるほど、俺の中にあるちっぽけな悩みは消えていった。
早紀がいたら他に何もいらないとまでは言わないが、早紀がいるから俺は頑張れるとは言える。
本当、お前さんには頭が上がらないよ。
俺は心の中で礼を言った。
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