突然の出会い

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俺は、上條 龍夜。今年から高校一年。俺は特別頭が良いわけじゃないから、普通の公立高校に入学した。 「龍夜~。クラス何処になった?」 [俺?ああ、二組だ。お前は?] 「俺、三組…。」 [ど、どんまいだな…。] 友達とは、離れてしまった…。 他に知ってる奴がいないか自分のクラス表を見た。 …………ん?《二階堂 楓》?なんか、聞いたことあるな…。 何処で、聞いたんだっけ?……ああ!!! 確か小学生の時にいたような…。 いや、同姓同名かもしれないし!! 俺は、多分異様なくらいおどおどしていたんだろう。いきなり、声を掛けられた。 『お前、龍夜だろ!?』 …は? 俺はゆっくり、後ろを振り返った…。 「だーっ!!!!」 俺は見た人物が恐ろしすぎて、思わず叫んで、逃げ出していた。 「はぁはぁはぁ…。楓だった…はぁはぁ…てか、逃げてるし、俺…はぁはぁ」 『龍夜ぁー。どこ行った?』 うわ、来る。やべぇ。 逃げようと表に出た瞬間。『あ、いた。』 見つけられてしまった。 「よ、よぉ。久しぶり。元気か?」 俺はごまかすように、話しかけていた。 『何故、逃げる?龍夜、俺の事、嫌いになった?』 泣きそうな目…。苦手だ…。 別に嫌いとかではない。苦手なんだよ。 お前との、思い出っつーもんは、最悪だった…。 その出来事があり、俺が…男が好きなんだって事に気付いてしまった。 転校して、忘れようと努力した。普通になるために。でも、お前と会っちまったら、意味ねぇんだよ。 俺は、まだ、お前が…。 『龍夜?大丈夫?』 「だーっ。ちけぇ!」 楓は、俺の顔を覗き込んでいた。ボーッとしていた俺はあまりの顔の近さに、楓の顔を押し返した。 「取り敢えず、体育館行くぞ。入学式始まる。」 楓に向かいそう言って俺は先に歩き出した。 『あ、待ってよ、龍夜!』 なんて、最悪なんだ。 よりによって楓に会うなんて。 俺、やばいぞ…。
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