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「全くもう……」
美奈は自分の鉄拳によって、のたうち回る俺らを見ながら、呆れている。
かと思ったら、再び怒り顔になり、
「ゲーセンでもジャスムラでも、行くならちゃんと家に帰って、私服着替えてから行きなさい!!」
言って、自分の席へ戻っていった。
「何で美奈っちは、あんなにも規則に厳しいんだろうな」
「……健一、んな事は分かってるだろ?」
俺は健一にそう呟き、机にもたれ掛る。
「父親の血だよ」
美奈の父親は名高い現役警察官(地位は確か警部)で、今まで狙った獲物はけっして逃がさなかったと言う伝説を持つ人だ。
「だとしてもよ~」
健一が何か言ってたけど無視して、欠伸をする。
昨日はよく寝たんだけどな……眠い。
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