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「~~~~!!」
寝惚けた頭への鉄拳は、凄まじい覚醒効果があったらしく、一気に目が覚めたのと同時に頭を突き抜ける鈍痛に、またまたのたうち回る。
「笹原君、一緒にお弁当にたべよ!」
そんな俺を無視して、美奈は健一の手を引っ張る。
「え?あ、あ~れ~?」
健一が間抜けな声を出しながら、引きずられていくのを、見届ける。
弁当なら教室で食えばいいのに、なんで移動したんだろうな。
そう思ったが、直ぐに理由が分かった。
いつも、俺も一緒に食べるから感じなかったのかも知れないが、クラスの女子生徒から、美奈に対する影口が聴こえた。
つまり、こういうことだ。
健一はモテる。女子生徒のほとんどから。
つまりは、そういうことだ。
クラスの女子生徒は、美奈を妬んでるんだ。
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