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「これにて、集会を終わります。礼!!」
校長がそう言って、2学期の始めとする始業式が終わった。
「やっと終わったなー、校長話長いっての!」
隣でそう叫ぶのは、俺の悪友笹原健一(ササハラ ケンイチ)だ。
茶色く染めた髪は、キチンとセットされており、整った顔立ち、高身長、かつ性格も良いから、色んな奴からモテる奴だ。
「あ、そういや幸介夏休みの宿題やったか?」
そんな健一は、俺にそう言ってきた。
「どーせ、お前はやってねぇんだろうな」
「うっ、まぁそうだよ。やってねぇーよ!!」
半分いじけて健一が言うが、俺からすれば、そこまでいじける必要は、無いと思う。
この学校の生徒は皆、得意分野がある。というよりも、得意分野が極めて秀でてる奴等を集めた所だ。
そんな奴等は、いわば普通の学校でいう特待生とおなじ。つまりは、得意分野だけをやってても他の単位が取れる、ということだ。
だから、健一は体育だけ真面目にやっとけば他の教科の勉強をしてなくても、楽々進級出来るのだ。
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