疾風と桜と学校と

新学期

「名誉かもしれないけどさぁ、私、人前で話すの苦手だしあがり性だし人見知りだし声小さいし……。私が生徒会長のこと自体があり得ないことだし……。凛中おかしいよ、生徒会選挙のルール……」

生徒会長がとんでもないことを言っているのに気にせず鏡歌は言う。

「ああ、あれねー。選挙の投票のことねぇ。たしかー……、投票の数が多い人順で生徒会長、生徒会副会長って順番で決まるんだっけ？私後で知ったんだけど、疾風に投票500近く入ってたよー。全校生徒800人なのにねー」

そう、凛中の生徒会選挙は、人気投票のようなルールで上の役職から決まる。
一位なら生徒会長、二位なら副会長と言うようになっている。
それ故に、疾風のように生徒会長になりたくなくてもなってしまうものがでてしまうのである。