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「そうだよ……。でも、そのルールも私が生徒会長になったからお終い。私が凛中を変える」
先程の弱気な発言からは想像もできない、それでいて普段より真面目な表情でいったその言葉は、決意に満ちた言葉だった。
その目には、確かな意志が宿っていた。
「ふーん、そっか! まあ頑張って、私応援するからっ!」
「うん……。ありがとう」
鏡歌の誉め言葉と応援に素直に喜ぶ疾風。
「でも、その前に入学式の挨拶を乗り越えなきゃねー」
「はぅっ! そうだった……」
鏡歌の言葉に再び憂鬱になる疾風。
先程の表情は消え、肩を落とし憂い顔になっていた。
「そういえばさ、鏡歌、今日吹未と一緒じゃないね。どうして?」
吹未とは、鏡歌の親戚で疾風の友達である。
「疾風さぁ、緊張しすぎて忘れた?吹未は今日から凛中の一年生だよ?私たちより先にもう学校にいんのー」
「あぁ、そっか……。吹未も、もう一年生かあ……」
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