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そしてついに家康がその料理に箸をつけ、口に運ぼうとした。
『!?』
一瞬家康の動きが止まった。
そして箸を置き、皿を手に取り料理匂いを嗅ぐ。
「光秀殿…これは…?」
家康が眉をひそめ光秀に尋ねる。
「はっ!それは鮒寿司と申しまして───!?」
バキン!
陶器が割れる音と同時に側頭部に鋭い痛みが走る。
とっさに頭を抑えた手を見ると、鮒寿司の残骸がついていた。
ダダダダダダッ!
ゴフッ!!
「このキンカ頭がーっ!!」
怒気で顔を真っ赤にした信長が光秀に駆け寄り蹴り上げる。
「腐った魚だと…! この儂に恥をかかせおって!!」
一瞬意識が飛んで無防備になった光秀を信長が怒りに任せ蹴り続ける。
信長の剣幕に驚いた家臣や小姓達が止めに入るが、信長はそれらを振り払って光秀を蹴り続けた……。
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