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とある朝、時間は午前5時21分。
朝日が登っておらず、暗い夜が今も続いているそんな時間。
静寂を壊すように枕元に置いていた携帯がけたたましく鳴り響いた。
耳を塞いでも聞こえてくるその音に耐えきれず、目覚めきらない脳で身体を動かし、携帯へと手をやる。
開くと先輩の名前がディスプレイに映し出されていた。
普通の人ならまだ寝てるのに、この人は何を考えているんだ。
「はぁい、もしもし。」
寝ぼけ声で電話を取る。
「おはよう。起きたか?」
淡々と悪びれもせず、朝寝坊の子供に問いかけるように話かけてきた。
「起きたかって、今何時だと思ってるんですか?まだ朝のえーと、五時半くらい?外はまだ真っ暗ですよ。だからまだ夜です。」
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