第一章

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その時 カシャッ とカメラの音が聞こえた びっくりして一瞬にして涙はひっこんだ 「誰!!!」 「ごめんごめん いや~えらいべっぴんさんがいてたから思わずシャッターきってしまった 驚かすつもりはなかったんやけど…」 栗色の髪の毛が風に揺られサラサラ揺れる 彼の顔立ちは美少年と言っても過言ではない程整っている 彼は私が座っている隣にドカッと腰をおろした 「この学校にはまだ美女がおったんやな あの美人で有名なマドカはどうもいけすかん だから撮りたいと思えへん けどなんでかあんたは撮りたい衝動にかられるわ」 満面の笑みでそう話す関西弁の彼 私は 「そうですか…」 としか言い様がない 「つれへんなぁ。 俺は1-F 佐々木 龍之介や 気軽に龍ちゃんってよんでなぁ んであんたの名前は??」 「レイ…」 「レイちゃんか…いい名前や 俺あんたに惚れた!! 俺の写真のモデルになってくれ!!」 いきなり両手を握られ お願いされた だけど私は目立ちたくない 「お断りします」 「なんでや!! 俺あんたを撮れるならなんでもするから」 「では、私を見つけだして下さい 見つけられた時はあなたのモデルになります」 「そんなんすぐ見つかるやろ そんな美人で目立つのに」 「さぁ、それはどうでしょう??とりあえず今日の放課後からゲームスタートです では、また」 私は立ち上がり校舎の方にむかって歩きだした すると 龍之介が後ろから叫んだ 「絶対にすぐ見つけたるからなぁ!!」 見つけられる訳がない 本当の私なんて誰も知らないのだから…
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