第一章

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電車に乗って30分 最寄り駅から学校まで15分 だいたい7時前には学校に着く 6時半ぐらいには朝練組が学校に来てるので もう学校の門は空いている でも教室は空いていないので 1回職員室へ行き鍵をとる そして8時頃まで 教室には誰もこないので それまで1人の時間だ 1人が嫌いな私 だけどこの時間は大好きだ 窓際の2列目が私の席 この時間は朝日が教室にさしこむ なんかキラキラして温かくて私は好きだ 私は机につっぷしてぼーと窓の外を眺めていた その時教室の扉が開いて 誰かが入ってきた 私は関わりたくないので とっさに寝たフリをした 「あれ?? 1番乗りかと思ったら もう綾小路来てんじゃん」 この声は!! 女子に人気No1 辻 隼人!! 私がもっとも関わりたくない相手💦 すると足音が近づいてくる 来るな 来るな 私はあなたと関わりたくないのですよ とにかく寝たふり 寝たふり 「綾小路??寝てんのか??」 ギャー 話かけないでくれー 私は寝てるんですよぉ 足音がさらに近づく 足音は私の席の前で止まった 気配で分かる 多分今私の目の前に立っている 「綾小路…やっぱ寝てるか」 そうそう 寝てるよ だから早く自分の席に行ってよ 「あっ、メガネしたまま寝ちゃダメじゃん」 そう言って隼人は 私のメガネに手をかけた 「ダメ!!」 あっ、メガネとられるの嫌すぎて思わず起きてしまった 「おはよ 何がダメなの??」 って遅かった… 隼人の右手には私のメガネが… 「…メガネ返して」 「綾小路の眼鏡はずした顔初めてみたかも…」 と隼人は私の顔をマジマジと覗きこむ とっさに手で顔を隠した 「は、はやく返して」 隼人はおかまいなしに 私の手をどけた 「うん、やっぱり 綾小路メガネない方が可愛いじゃん それに…これってダテでしょ??」 ばれた 目立ちたくないから メガネで顔を隠していたのに… 「うるさい 早く返してよ!!」 私は強引に隼人からメガネを奪った 「私の事はほっといて」 そう言い放って また机にうつぶせになる 「はいはい、おやすみ」 隼人は私の頭をポンポンと軽く叩いて 自分の席へと帰って行った
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