第一章

3/12
前へ
/159ページ
次へ
隼人が気になって チラッと腕の隙間からのぞいてみた 隼人は自分の席で漫画を読んでいた なんでこんな朝早くから 学校に来て漫画なんて読んでるのよ 家で読めばいいじゃない あたしの癒しの時間なのに… 「なぁ~綾小路ぃ~」 また隼人が喋りかけてきた 「………」 私は無視した かかわりたくないから 「寝た??まぁいいや 綾小路って長いから これからは麗華って呼ぶわ」 私の名前覚えてたんだ こんな目立たない子の名前まで 親でさえ今はあまり呼ばない私の名前 なんか久しぶりに名前を呼ばれて嬉しくて つい返事をしてしまった 「……ぅん」 「なんだ起きてんじゃん」 ハハっと無邪気に笑う隼人 その顔につい見とれてしまった
/159ページ

最初のコメントを投稿しよう!

38人が本棚に入れています
本棚に追加