10人が本棚に入れています
本棚に追加
あっという間に一日が過ぎ、学校に登校する朝になった。
昨日は一日中、近所を探索して、どこにスーパーがあるとかコンビニだとかファミレスとか見つけて楽しんだ。
そのおかげで寝付くのも早くて、眼が覚めたときは時計はまだ5時過ぎをさしていた。
のんびり用意をしたつもりだったが、時間が余る。
することもないので、とにかく学校に向かうことにした。
初めて電車に乗ったが、先ほど駅員さんに詳しく降りる駅の出入口の番号まで聞いたので、迷うことなく学校に着いた。
途中で高級車の行き交う多さに不信に思っていたが、学校に着いてやっと理解した。
生徒の送迎だ。
(…さすがお金持ちが通う学校だな…)
詩織はイタリアでもバス通学をしていた。
朝の友達との他愛もないお喋りが好きだったから。
(…危険を回避するためでもあるだろうけど、私にとっては邪魔)
資産家の家に生まれた場合、誘拐や拉致なんてよくあることだ。
現に詩織も何度か連れさらわれそうになったことはある。
5年ほどはSPがついていたが、その後は自分の身は自分で守れるようになったので、普段は必要ないと御祖母様に申し出た。
最初のコメントを投稿しよう!