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「どうしたの?はなちゃん?!」
絹谷先生は、ちょっと目を丸くして私の様子をうかがった。
「過呼吸だと思います。先生、何かビニール袋をお願いします」
山本先生はテキパキと指示を与えた。
若いのになんか頼もしいな、とうつろな頭で私は思った。
絹谷先生がビニール袋を私の口に当てた。
ビニール袋は私の呼吸に合わせてガサガサ鳴りながら膨らんだり縮んだりした。
でも止まらなかった。
私は保健室のベッドに横にされた。
頭もお腹も足も痺れてきた。
苦しくて涙が止まらない。
私は、この感じを以前見ていた。
もう学校を辞めたけど、親友の啓子が同じようにゼイゼイしていたのを抱きしめながら見ていた。
まさか私もなるなんて。
やっぱり過呼吸は止まらなかった。
救急車のサイレンが学校まで近づいてくるのが聞こえた。
そして、マスクをした隊員たちが私の周りに来て、
一人が絹谷先生に事情を聞いていた。
「もう一時間くらいこのままなんです。よろしくお願いします。」
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