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あ、みんな後ろに一歩退がった。絶対ドン引きされた。
さっきまで恐怖に顔を歪めていた女の口はアボーンてなってる。
男が何も言わないのは間違い無く恐怖ではなく怒りに震えているからのようにしか見えないんですが?
バカにされたと思ったんだろう。
……あれ、これ俺死ぬ感じ?
殺されちゃう感じ?
「てめえナメてんのかコラァ?
クソオタクはすっこんでろ!」
男の眼とナイフがぎらつく。
理性的にも本能的にも俺の脳は
「ちょっ、これ命危ないって!」
と告げている。
なのに、俺の中に突如出現した
アホは、
「ほう、我輩と闘ろうというのか
その勇気は評価してやろう」
一人称がイタすぎる……
頼む、お願いィィ、ストップ・ザ・マイマウス~!
「だがレディを泣かせたその罪、許し難し!我輩が編み出しし銀河流拳法で百万光年の藻屑に変えてくれよう!!」
これについに男はプッツンした。
「上等だ、てめえからブッ殺してやらああああっ!!」
(ギャアアアアーーッ!!)
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