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気持ち悪い・・・歌とこいつの声と昔の記憶が混ざって・・・気持ち悪い。
「・・せ・・かい・・・・・・・・ひ・・・り・・・・・・・・・・・さみ・・・・・・・い・・・・・」
『こんなに広い世界になんで俺様だけなんだろう?教えてくれよ神様。寂しいんだよ・・・
一人は・・・いやだ』
や・・めろ。やめろっ!!
くっそ、正体表せっ!!俺様は勢いよく奴のマントを取った。
マントの下に隠れていた顔は・・・。知らないはずの顔だった。
知るはずがない。でも、懐かしい・・・。
なんだ・・これ?涙か?
「・・い・・しょ・・・・・・・・お・・・なじ・・・・・neu・」
あぁ・・・思い出した。お前は・・・おまえのその顔は・・・
人間だった時の俺様の顔だ。
「お前・・俺様なんだな?」
やっと、通じた。こいつを理解できた。だから声も聞こえる。
「同じ。でもちがう。僕はずっと独りだった。世界の終焉の日からずっと」
「俺様は全知全能の神。お前は俺様の対だな?光には闇、全能の反対は無」
こいつは俺様だ。俺様の大切な影だ。神様の強大な力に耐えきれなくなり俺様は・・・神の力の一部を捨てた。悲しみというもっとも人間らしい感情とともに。
「すまない」
気がつくと謝罪の言葉が無意識に出ていた。
「大丈夫・・・・」
「もう一度・・俺様の影になってくれるか?」
「もちろん・・・」
そいつはとても優しく俺様に笑いかけてくれた・・・
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