第二話 妄想する生徒会

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「何、笑ってんのよ。そんなに変なのかしら?」 「いや、ただ可愛らしいと思っただけですよ。」 「か、…可愛い!?そんなこと……ない…わよ……。あ……、そ、そのコインはだけど、あ、アンタが持っていていいわよ。コイン一杯あるし」 「そうですか?じ、じゃあありがたく貰っておきます」 お礼をいったあと、俺は遠慮がちにコインをそのまま右のポケットに入れた。 ……ただ俺には持ち帰ることが出来ないくらい百も承知だ。だから後でやらなければいけないことがある。しかし、今は………。 「ねぇアンタ。その前髪邪魔じゃないの?」 暫くして落ち着きを取り戻した御坂さんが俺の前髪を指摘する。確かに伸びてきた感じはしていたが特に気にしたことはない。 「どうしてです?」 「アンタの表情が全くというかはっきり見えないのよ。ギリギリ口元で表情が分かるんだけど、アンタの目が見えないのよ。」 「そうですか?」 「そうよ。……そうだ。なら私が分けてあげるわ」 そう言うとポケットからシンプルな白の髪止めを取り出した。そして女子特有の綺麗な手が俺の前髪に触れ、慣れた手捌きで俺の前髪を分けていく。 ただ、御坂さんが吐息がかかるぐらいに密着していて俺もまじまじと御坂さんを見れず、目を逸らしているため遠くから見れば初々しいカップルのように感じてしまうだろう。 俺がそんなことでしている間に、御坂さんは俺に髪止めをつけてゆっくりと離れていった。 「はい、終わりよ……――ッ!!」 「ありがとうございます……ってどうしました?そんなに俺の顔を見て」 「アンタ……無自覚なの?」 「無自覚?なにがですか?」 「な、なんでもないわ……あ、あとその髪止めもあげるから。」  
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