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予想通りと言うにはあまりにも簡単に予想できてしまう時間帯の満員電車がホームへ滑り込んで来た。
プシューっと開いたドアからは、
一日の疲れを顔に刻んだ人々の夥しいため息が吐き出されていく。
車内へと鮨詰めされに乗り込むと、
ちょうど鼻先にはシャンプーのかほりが消えきっていない薄い茶髪のセミロングヘア、
OLさんだろうか。
規則正しい金属音と振動を静かに唸らせながら走り出したボックスの中で、
鞄を持った僕の左手の甲が振動の度にセミロングのお尻を柔らかに突く。
不可抗力とは言え実に気分が良い。
振り向きざまに時折投げかけられるOLさんの冷たい視線にこれまたハートブレイク。
朝は女子高生、
夜はOLさん、
今日はフルコースだ。
もうメモリがいっぱいだよ、勘弁しておくれ。
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