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数日後…。
幼稚園に行く道すがら、勇人とアインは幼稚園児らしからぬ会話を繰り返していた。
ごっこ遊びとか、そういうモノでは無い。
「あいつ何だろアイン?。
神様が決めた6人の内の1人…。」
「そうです。間違いありません。勇人様。
高松ソナタ様が私達二人が探していた人物です。」
勇人がそれを聞くと、手を横に振って否定した。
「イヤ、私達じゃない。お前が探していた人物だ…。
俺はあくまでもアドバイザー。
コレからやるべき事はお前一人でやるんだ。」
「それは、ちゃんと分かってますよ。ご安心を勇人様。」
「しかし、考えられないな。あんなに弱々しくて貧弱そうなのに…。将来とんでもない極悪人になるなんて…。
人ってのは本当に怖えぇわ…。
ちなみにもしほっといたら、あいつはどんな事を未来でやらかすんだろな?
アイン?」
何やら訳の分からぬ話しをする二人。
「では、ほんの少し見てみましょうか勇人様?。」
「お前、そんな事出来るのかよ?」
「ええ、見るだけでしたら、多少なりには…。」
そう言うと、アインは目をつむり空に顔を向けてしゃべり出す。まるで、イタコのようだ。
「神様が地球を、滅亡させなかった場合の未来はですね。小学校になかなか馴染めず引きこもりになられまして、家庭内で家族に八つ当たりするようになりますね。
それがエスカレートして、徐々に家庭内暴力に発展。対には家族全てを惨殺…。
そのまま自暴自棄となりお隣に住居侵入。そこで留守番をしていた…。
あ~~。
これ以上はちょっと…。表現が18禁をはるかに超えてしまいますので…。」
勇人はそれを聞くと、顔を真っ青にして、自らが鬱になっていくのが分かった。
「頼まれても聞くか…。それ以上は言うな!!
やっぱ人って、怖えぇぇ~~~~~~!。
もう諦めて自殺しても良いかな?。」
「そんな弱気では困りますよ。
勇人様がんばって下さい。
地球と宇宙の運命は、アナタのアドバイスに掛かっているんですよ。」
「俺は臆病者だから死んだってのに…。
………………勝手な事言ってくれるよ本当に…。」
勇人は「頑張って」とは、ねぎらいの言葉だと頭では分かっているが、どうにも素直に受け止められなかった。
何だか、他人が押し付ける身勝手な言葉に思えるからだ。
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