4人が本棚に入れています
本棚に追加
沈黙。
(あれ?男が黙り込んだ…。
ず、図星だったのか?)
「あ、あの…『俺はっ…!…』
不安になって男に喋りかけたが、俺の言葉を遮って男は大声をあげた。
だが、男が何か言おうとした時…
「っん~♪よく寝た!
あ、伊月きてたのか♪」
どうやら兄ちゃんが目を覚ましたようだ。
そして "伊月" と呼ばれた男は兄ちゃんに気づいて…
『やっと起きたか。おはよう。近くまで来たからちょと遊びに来ただけだ。ニコ』
ニコ!? なんだあいつ!?
さっきと別人だろ!!
さっきまで人殺したような顔で俺を睨んできたくせに!!
にっこにこじゃんか!!
気色悪いっ…!
兄ちゃんも兄ちゃんだ!
覆い被されているのに、それが当然みたいな態度で…!
何平然と会話してんだよ!
「ちか!帰ってたのか♪
そんなとこ立ってないでこっちにおいで。」
やっと俺に気づいたらしく、いつもの優しい笑顔で[おいで、おいで]をした。
「あ、う、うん」
俺が一人で考えてる間に、伊月とかゆう男は兄ちゃんから離れていてソファーに座っていた。
最初のコメントを投稿しよう!