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「おはよ~。」
「ゆいちゃん!おはよ~。」
ゆいこの席は黒板から一番前で、菜子はゆいこの隣の列でゆいこの斜め後ろだった。
ゆいこは自分の机に鞄を置くと、菜子とガールズトークを始める。
「へぇ。昨日は彼氏と会ってたんだぁ。」
「違う。違う。彼氏と仲間。」
「??彼氏でしょう?」
「そうなんだけど、中学の時すっごく仲のよかった友達とも会ったの。」
「へぇ。なんかそういうのいいなぁ。ウチは女子校から来たし、男友達なんて1人もいないし。」
「でももうわかんないよ?友達になって仲良くなって、告白なんかされちゃって…」
「キャー!照れる~」
「もう。今から照れてどーすんのっ!」
「でも~」
「ほら~立ち歩いているやつ席つけ~。」
話の途中で先生が教室に入ってきた。
「うわっ!また後で!」
ゆいこは慌てて自分の席に戻った。
「今日は身体測定と健康診断があるのは昨日黒板に書いてあったからみんな知ってるな?」
先生は教室をぐるりと見渡すと、山田を指した。
「山田。今日の日程言ってみろ。」
「えぇっ!無茶振りっ?!」
「なんだよ早く答えろよ。」
「待って先生!」
山田はそういうと、鞄の中から多少ぐしゃぐしゃになった紙を取り出す。
「カンニングしてどーすんだよっ!」
「だって先生カンニング無しって言ってなかったじゃないですか~!」
山田はそういうと、こほん。と咳こみ読み始めた。
「えーっとぉ。一、二時間目は身体測定。三、四時間が健康診断。五時間目が理科で六時間目が学活でーす。」
「よし。まぁいいだろう。山田座っていいぞ。そこで本題なんだが今日の六時間目は…」
「席替えですか?!」
今座ったばかりの山田ががたたっと立ち上がった。
「たくっ…お前は…後ろの春樹が迷惑してるぞ~。」
「大丈夫っす。」
「あれ?春樹今日は元気ねーな?なんかあったのか?」
「特に何も…」
「そうかじゃあまぁ…。と、言う訳で六時間目は席替えだから楽しみにしとけよ。」
「やった~!」
山田を筆頭に、クラスのみんなが騒ぎ始めた。
「はぁい。静かに。以上ホームルーム終わり。」
先生はあっさり教室を出て行った。
席替えか…まぁ菜子あまり離れなかったらいいや。
ゆいこはそう思いながら立ち上がると、身体測定の為に体操服を持って、菜子と一緒に教室を出た。
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