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俺…どうしたんだろう…?
一人だけ違っていた…
中学生のころから余り変わらないメンバーに少しがっかりしていたとき、後ろのドアががらりと開いた。
びっくりした…
心がぽかっと空いた気がした。不思議と目が彼女を追う。
「なんだよーはる!急に黙ったりして!」
いきなり友達の川口一樹に首を絞められた。中学から友達のこいつは何かと勘が鋭いため、おちおちボロを出す訳にはいかない。
「いってぇ!カズ!ふざけんなっ!!」
「なになに?さっそくかわいい子見つけたの?」
久しぶりに心臓が飛び出た。
「ばっか!ちげーしっ!」
「おっ!円!みきみき!おっはよぉ~!」
カズは俺から離れると来月で1年になるラブラブの彼女とその友達のもとへと走っていった。
「やったぁ。また一緒のクラスだねぇ!」
今田円。大竹未来。
二人とも中学の時から中がよかった。中でも未来は小学生からの付き合い。なんだかんだで一番話しやすいかも知れない。
カズと円が付き合いはじめてからはカズの友達の俺。円の友達の未来。俺たち4人は自然と一緒にいるようになった。
「春樹くん。また一緒だね。」
「おう。またよろしくな。」
未来はにこっと笑った。
「もぅあんたら付き合っちゃえば?」
円が未来の肩に腕をかけながら間に入ってきた。
「円!ダメでしょ!二人はじっくり見守るって決めたでしょ?」
「だってもう見飽きた。こんな友達以上恋人未満あたしなら耐えらんないねっ!」
「円!」
「新入生は廊下に出席番号一列に並んでください。」
先輩であろう人が教室のドアを開けて呼び掛けた。
「はぁ。カズ。円ちゃんとしつけろよ。俺らだって迷惑だ。なぁ。未来?」
「うっうん…そうだね。」
春樹はそういうと一足先に教室を出た。どうしてもあの子が気になったから。
「いいの?未来このままで?」
「そうだよみきみき…」
「いいのあたしは気付いてくれるまで待ってるから。二人とも行こう?」
「気付くっていつになるのやら…」
そして三人も教室を出た。
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