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「さぁ。今日から君たちは高校生だ………」
担任の先生の話が延々と続く。A組の担任は春樹の中3のときの先生だった。
「こらっ!春樹!どこむいてんだっ!」
そしてさっそく怒られた。
「先生~もう自己紹介しようよ~。」
中学の時から目立っていた山田が、はいはいは~いと手を挙げながら言った。
「たくっ…お前らは…しょうがない。じゃあさっそく自己紹介でもしようか。」
そういうと先生はこほん。と小さく咳こんで…
「A組担任渡部広重だ。教科は数学。子どもは2人です。よろしくお願いします。」
「先生のは興味ありませーん。」
「何~~?山田~数学の成績覚悟しとけよ~。」
「え~まだ一回も授業受けてないのに~!」
教室小さく笑い声があがった。お調子者でうるさい山田は中学の時結構仲がよかった。出席番号も近いため、中学の時はなにかと山田のお世話係をしていた。
俺はすかさずあの子を探した。よかった。俺が一番後ろの席で。
彼女は笑っていたが、斜め前の女の子と喋っていた。さっきの入学式に行くとき、一緒にいた子だったような気がする。
「じゃあさっそく、あ。から始まるえっとぉ…相原さん、よろしくね。」
その女の子が立った。
「相原菜子。中学では……」
「伊藤…」
「碓井…」
「上野…」
だんだんあの子の番が近づいていている…
「木田ゆいこです。よろしくお願いします。中学が一緒の人はいません。仲良くしてください。」
木田さんか…
声かわいかったな…
俺はその後他のクラスメイトが自己紹介していても気にも止めずに木田さんだけを見ていた…
なんだろう…
この胸がやけにもやもやした感じ…
なんなんだろう…
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