第Ⅰ章 孤独の願い

8/15
前へ
/85ページ
次へ
ヌルっとした感触が手についた。 えっ?と思った時、背中がカッと熱く感じ、力無く倒れた後だった。 遠くで叫び声が聞こえた後、しばらくして上体を起こされた。 何か言ってる。 聞き取れ無い。もう一度…そう思うのに声が出ない。 視界が徐々に掠れ、最後は暗くなった。 だけれど…。 聞こえた。 『大丈夫だ』 と…。 身体の熱が引くのを感じた。 痛みさえも無くなり、視界は明るくなりつつあった。
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加