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部室に着くと笑い声が聞こえた。
部室内で話しているのだろう。
(まる聞こえだな…)
聞きたくなくても聞こえてくる声の大きさ。
ふと声の主にアレ?っと思い、聞き耳をたてた。
碧の声だ。
(何をしてるんだ?)
呼び出しておきながら、忘れ去られている事に不思議に思った。
ドアに手をかけ、開けようとした時、話題が自分である事に気付く。
入って良いのか、少し様子を見るべきか悩んだが、話は徐々に進んでいく。
「ねぇ~碧はさ、なんで藤咲と仲良くしてんの?」
部活仲間の子だろう。キーが少し高い声でワクワクしたようすだ。
誰もが息を潜めてる。
「え~?どうしてって、決まってるじゃん」
碧の答えを知りたくてウズウズしている雰囲気。
「一緒に居れば、注目浴びれるから」
キッパリとした口調。
同意見や笑い声が響いている。
何かが崩れた音がした。
その場から逃げるように、結は立ち去った。
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