第Ⅱ章 蘇る希望

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あぁ…『キレる』ってこう言う時に使うのね。 頭の中で、プツッと音がした時までは理解しようと試みたが限界だったみたい。 頭が働かずに直接身体が動いた…とでも言うのか、彼をいつの間にか投げ飛ばしていた。 合気道やら空手などを習っていたのがここで役だったのだ。 「いってぇ~!な、なんだよ、その術?!」 頭を軽く撫でながら、彼は上体を上げた。 「――っるさい!人が理解しようとしてるのに、何勝手に決めてんだ?あぁ~ん?もっと簡単に簡潔に、言いやがれっ!」 初めて…かもしれない。 こんなに叫んだのは。 気持ちがスッとした。
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