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一気に言ったので、息が上がっている。
まだ身体の中が熱い。
興奮している。
冷静さを取り戻すために、深呼吸した。
彼は立ち上がり、服に付いた埃を払う。
そして、ニッと笑った。
「第一問、クリア。おめでとう♪」
「…はぁ?」
マヌケな声を上げてしまった。
クリア…?何の?
「声、出てるだろう?」
「…あ、うん」
いつの間に…
「自力で解けるかどうか、試したんだ。これで、ちょいとした魔法防御にもなる」
「ま、魔法…」
聞いたことある言葉だが、実際に使っていることに戸惑いを感じた。
(本当に、異世界に来てしまったんだ)
一瞬、現世界を思い出す。
自分の存在は零に等しい、あの世界。
あそこに居る意味はあるのだろうか…?
「…うりゃっ」
突然、眉間に指を置かれた。
「難しい顔すんな」
押さえられた眉間を自分で擦ってみる。
(怒られた…いや、慰められた…のかな?)
「…うん。ごめん」
素直に謝った。
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