第Ⅱ章 蘇る希望

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話は戻って… 彼の名はルイバルト(通称ルイ)なんでも国一の魔法使い兼護衛隊隊長。 話が脱線しやすい性格なようで、今の時点で分かりやすく説明をすると… この異世界と現世界は元々一つの世界で、魂は一つに二人。 お互いを助け合い、共に生きることを約束とされていた。 …しかし、悲劇が始まる。 ある噂が流れた… 『片方が死しても、生きていける』と… 自分の存在とは…? 追求するあまりに 過激になるあまりに 『自分が本当の魂の主』だと… 繰り返される殺戮は世界を崩壊へと導かれて逝った。 世界を見守る神は言った。 『世界を二つに』 世界の崩壊を望む魔王は言う。 『魂は一つ』 ――…そして、現在にいたる。 それぞれの世界では異なるものも存在するが、それでも魂は一つでそれぞれ生きている。 分かった事は、ここまで。 「神話からきているから、実際はどうか謎だけどな」 軽い伸びをして、ルイは呟く。 「真実かどうかは…まぁ~…置いといて。…それじゃ…」 言葉を濁すように、結は言う。 「……なんで、私ここにいるの?」
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