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少し黄ばんだ天井と壁。
机、ベッド、小さなテレビ。
脱いだままにされた乱雑なワイシャツとスラックス。
シャワーの音が狭い部屋なのに、やけに遠い所から聞こえるように感じた。
17年前、ある平凡な幸せな家庭に双子が生まれた。
その父は姉に
『清花』
妹に
『純花』と名前をつけた。
二人合わせて、清純な二輪の花になって欲しい。
それが、心優しい父の願いだった。
しかし父は、双子が生まれてすぐに帰らぬ人となった。
「清花ちゃんシャワー終わったよ」
必要な猫なで声が耳に障った。
ベッドに座る私の横に腰掛ける男。
身長が高くてひょろりとしている。
ゴボウっぽいなと私はいつも思う。
「妹さんの容態はどうだい?」
私はただ黙って首を横にする。
「そうか…心配するな、僕ができる限り援助するよ」
何故、良い人振るんだろう。
自分の欲望を満たすだけのくせに慈善活動してるような口振りが無性に腹立たしい。
「じゃそろそろ」
男は、私をベッドに押し倒す。
腰に巻いていたバスタオルを取り、私の口元に股間を近づいてきた。
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