本当の気持ち

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「渚さん。俺は良いですから。」 俺は渚さんの肩に手を当てようとした。 その時だった。 「なによ…」 漸く千夏ちゃんが口を開いた。 少し泣き声な気がする。 状況は最悪だ。 千夏ちゃん気が動転してる。 このままじゃ二人とも大喧嘩になる…。 たぶん、原因は俺のせいだ。 詳しい理由は分からないけど、俺のせいでいつも仲が良かった二人が喧嘩するなんて見たくない。 なんとかしないと。 「渚さん…俺は別に気にしてないですから。」 「ダメです!そうやって拓海さんが甘やかすから、この子も調子に乗って言ってはいけないことまで!」 ダメだ…全然、聞く耳もたない…。 「千夏ちゃんも…ほら、俺が悪いなら謝るから。取り敢えず座って。」 俺は千夏ちゃんの肩に触れようとした。 「触らないで!」 あまりの千夏ちゃんの拒絶に俺は硬直してしまった。 正直、今まで散々、酷い扱いを受けてきたけど…流石にこれだけ拒絶されると、少しへこむな…。 「千夏!」 しまった!今ので余計、渚さんの火に油を注いだみたいだ。 「なによ…なによ!なによ!なによ!」 千夏ちゃん…もう隠しきれない程、涙を流してる…。 もうどうしていいのか分からない。
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